中小企業が高齢労働者が安全かつ快適に働ける環境を整えるための支援を提供する制度です。この補助金は、高齢者の特性を考慮した職場環境の改善に対する費用の一部を補助します。具体的な改善策には、感染症対策、身体機能の低下対策、健康管理の強化、安全衛生教育の実施などが含まれます​

 

[概要]

60歳以上の高年齢労働者を雇用する者に対し、高年齢労働者に対する高年齢労働者に特有のリスクを低減するための設備等の改善、高年齢労働者の健康確保のための措置、安全衛生教育の実施等に要する経費の一部に対する間接補助金を交付します。

 

[受給額]

対象となるものの経費の2分の1(上限額100万円)
複数の取組に係る申請があった場合、同一申請者あたりの交付額の合計は100万円を上限とする。

受給の要件
設備投資の恩恵を受ける60歳以上の高年齢労働者を常時1人以上雇用するものが対象。 以下の措置のいずれかまたは複数をを行う必要があります。

  1. 転倒・墜落災害防止対策
    • 作業床や通路のつまずき防止対策(作業床や通路の段差解消)(※)

    • 作業床や通路の滑り防止対策
(水場等への防滑性能の高い床材・グレーチング等の導入、凍結防止装置の導入)
    • 転倒時のけがのリスクを低減する設備・装備の導入
    • トラック荷台等の昇降設備の導入
    • 高所作業台の導入(自走式は含まず。床面から2m未満の物)
    • 階段への手すりの設置(法令違反状態の解消を図るものではないこと)
    • 身体機能のチェックや運動指導の実施
  2. 重量物取扱いや介護作業における労働災害防止対策
    • 不自然な作業姿勢を解消するための作業台等の設置
    • 重量物搬送機器・リフト(乗用タイプは含まず)
    • 重筋作業を補助するパワーアシストスーツの導入
    • 介護における移乗介助の際の身体的負担を軽減する機器の導入
    • 介護における入浴介助の際の身体的負担を軽減する機器の導入
    • 介護職員の身体の負担軽減のための介護技術(ノーリフトケア)の修得のための教育の実施
    • 重量物取扱いや介護作業における労働災害防止のための運動指導の実施
  3. 暑熱な環境による労働災害防止対策
    • 熱中症リスクの高い暑熱作業のある事業場における休憩施設の整備、送風機の設置
    • 体温を下げるための機能のある服の導入
    • 熱中症の初期症状等の体調の急変を把握できる小型携帯機器(ウェアラブルデバイス)
による健康管理システムの導入
  4. その他の高年齢労働者の労働災害防止対策
    • 業務用車両への踏み間違い防止装置の導入

詳細な申請方法については、一般社団法人日本労働安全衛生コンサルタント会が補助事業者として審査を行い、補助金の交付と支払いを担当します。